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2021/04/01 輝く子どもたち特集⑥
~2020年度 学園だより10月号より~
『本物に触れる価値』 束原 秀郎(3・4年社会担当)
コロナ禍の今年度はこれまでとは違う学びの姿が求められました。休校期間中はもちろんのことですが、自分のしたいことや知りたいことにじっくりと向かい合い取り組める夏休みの期間も、自粛生活を余儀なくされました。
どの学習でも豊かな知識を身につけることは大切ですが、社会科の学習は実物に触れて感じ、確かな理解につなげていくことが大切です。それを実現できる機会のひとつが社会科見学です。
3年生は、国立市に残る梨園「さとう園」で、おいしい梨作りの仕事についてお話を伺いました。梨作りの仕事の大変さや、おいしい梨を育てるための工夫や努力についてのお話に耳を傾け、熱心にノートにメモを取っていました。開花時期の降雪により収穫量が大幅に減少した幻の梨「稲城」、近年の中で最高の出来だった「秀玉」、昔からある「長十郎」を見学前に味わい、そのおいしさに心打たれた子どもたちだからこそ、たくさんのことが吸収できたようです。国立市南部の田園風景、はけの坂道、広がる畑も、そこに漂う空気と一緒に実感できたことでしょう。
4年生は、かつてのごみの埋め立て地若洲公園と現在のごみの最終処分場を見学しました。快適なバスの車窓から歌舞伎座、築地場外市場、勝鬨橋などの風景を楽しみながら若洲公園へ。悪臭とハエの大発生で人々を困らせたことが信じられない美しい海の景色を眺め、風車の回る芝の広場で風を感じ、広大な空間の気持ちよさを全身で味わいました。中央防波堤埋立処分場では、環境に配慮した埋立方法の工夫やごみの層を通った浸出水の浄化の努力、処分場を長く使うための工夫を知り、ごみを減らすために私たちにできること、3R(リデュース・リユース・リサイクル)を心がけようという気持ちが高まりました。
実際に行ったからわかったことや感じたことが、今後の他の学習や自分の行動につながっていくことでしょう。同じ空気を肌で感じながら、友だちと一緒に学ぶことができて、今、子どもたちは、より一層輝いています。