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2021/04/07 輝く子どもたち特集⑬
~2020年度 学園だより卒業特集号より~
『コロナ禍の卒業生は決してかわいそうではない』 6年梅組担任 大塚 眞弓
94期生が巣立つ。小学校生活の最後の1年間は、新型コロナウィルス感染に翻弄された1年間だった。
学園での学習の集大成である修学旅行。これまでの募る想いを爆発させる最後の運動会。大きな二つの行事を経験できず、1年生との関わりの機会もわずか。マスクと飛沫防止ガードでの生活。休み時間の遊びは制限され、授業も半分はオンラインやリモート。クラブ活動の時間も限られた。なんて残念な6年生…?
しらかば祭の総合発表は、そんな1年間の生活を映像にまとめる「コロナ禍のぼくらは…」を制作した。1年間のできごとを順番にパートに分けて、折々の様子を表現する予定だった。「コロナ禍で得たもの」や「これからへの想い」は最後のパートが担当するから…と説明するのだが、自分たちのパートを作っていると、どうしても「前向き」な言葉が入る。重複感を避けようと何度か声をかけ、修正できたパートもあったが、結局は子どもたちに任せることにした。彼らは「自分たちはコロナ禍で打ちのめされっぱなしではない。大切なものもたくさん得た。」という想いにあふれていて、それを表現しないわけにはいかなかったのだ。
通常どおりにはできないことが多かった。でも、94期の子どもたちは、この変化の多い1年間を精一杯学び、楽しみ、生きぬいた。そうして、大人と同じように、「直接会えることの大切さ」「当たり前の日常の大切さを」に気づき、友とのつながりを深めた。さらには、私たちを軽々と越えるような力を身につけ、巣立っていく。「かわそう」なんていうのは、彼らに失礼だ。
あなたたちは、学園の誇りです。卒業おめでとう!