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2022.4.03

2022/04/03 輝く子どもたち特集⑫

~2021年度 学園だより 2月号より~

『見る・聞く姿勢の大切さ』   本田 泰宏 (6年 算数科)

子どもたちが登校前の学校は実に静かです。この敷地、建物は何をするところなのだろう。やはり学校の中での主役は子どもです。「自ら考え、判断し、行動する」ことの基礎を培う場です。とはいえ対象は幼き子どもたちです。大人はどうかかわっていけばよいのでしょう。

コロナ禍の下校班での集まりで話し合いをした時。低学年の子どもには、走ろうとする、車道の方に行こうとする、立ち止まってお店を見ているといった声。上学年の子どもには、注意しすぎる、強引に手を引っ張る、何もしないといった声がでました。そこで上学年の子どもに、聞いてみました。動き回って迷惑になる。手を引いていないと危ない。また、あまりかかわりあうのは密になるということでした。行動としては正反対に思えることでも、きちんとした考えのもとに行動している子どもの姿がそこにあります。こうした意見をしっかりと聞いて、それを汲み取って次回につなげてくれたらと願います。

運動会、5.6年生男子の団体種目の綱引き練習の時。競技の中で活躍する子どもは特に目立って気分もいいことでしょう。ここでは、競技のはじめと終わり方についてのことです。普段は体育倉庫にまとめてしまってある縄。校庭か体育館に移動して練習がはじまります。これを率先して運んでいる児童がいます。練習が終わってからの後片付け。初めは1人でしたが、見ていたのか、気が付いたのか、声も掛け合ったりして人数が増えていきました。さすが6年生です。準備や後片付けは運動クラブにとって必須のことですからその大切さや行動の仕方は、皆がわかっていてほしいことです。

算数の授業場面。6年生になってから自発的に発言する子どもが限られてきたように思えます。子どもの成長にともなう意識の変化や授業内容が難しくなったためでしょうか。受験型の問題になると「答えがある」ので「正解」を発表したいという意識が強まるようです。「先生、問題の答えは何ですか。」という質問は、正解を確認してから安心して方法を発表したいということなのでしょう。挙手する子どもの考え方を聞くと独特の方法だったり、こんな角度からも切り込めますといった主張型になっている(その子どもにとっては最もわかりやすい方法なのだろう)ことも少なくないのです。

子どもたちの発言や行動をどう取り上げて広めるかは、その時の状況や時間によるところがありそうです。ただその場面を明確にして、再考してもらう、必要に応じて修正してもらうことが大切になると思います。子どもの力を信じて、時を待つ姿勢を持ち続けたいものです。

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